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ケレン味たっぷり、ゲーム未プレイにはちょっと不親切なアサシンクリードを見てきました


映画『アサシン クリード』TVCMエデンの果実編15秒

2年くらい前でしょうか。アサシンクリードが映画化すると知って、しかも主演がマイケル・ファスベンダーだと聞いて、上映はいつになるのかと待ちわびておりました。そんなわけで上映期間ギリギリに、念願の!アサシンクリードを見てきました。

ちなみにアサシンクリードのゲームは1と、2の途中までやっています。(中途半端…)なので、一応の話の骨子と、それぞれの主要キーワードは押さえていたつもりです。それでもプレイしたのが…下手すると4、5年前くらいなので若干記憶が曖昧な部分もありました。

事前情報で、ゲームプレイ済み、もしくは予習しておかないとキツいと聞いていたので、内容そのものにはあまり期待せず、あの世界観をどう映画で表現するのか!というのを楽しみに。

そして見てみた感想は、「うん、確かに不親切かな!でも映像はすごく良かったし、アサシンの実写はすごく格好良い!」でした。

以下ネタバレありの感想なので折りたたみです。

 とりあえず大前提のキーワード

  • エデンの果実・・・人の心を自在に操ることが出来るという代物で、手にした者によっては人類の歴史が容易く変わってしまうような危険な存在。
  • アサシン教団・・・エデンの果実を長年秘匿、守護してきた集団
  • テンプル騎士団・・・アサシン教団と長年対立し、エデンの果実を手に入れようとしている組織
  • アブスターゴ社・・・中世から暗躍していたテンプル騎士団の組織の一つ。主人公が処刑執行の後に連れてこられた。
  • アニムス・・・対象者の遺伝情報から過去の祖先の記憶を追体験出来るシステム

 

主人公カラム・リンチは、アブスターゴ社に拉致され、『アニムス』という機械を使用して、自身の中に流れる"アサシンの血の記憶"を追体験することを強要されます。主人公の祖先は、かつてエデンの果実を手に入れた最後の人物と言われているからです。彼の記憶を呼び起こすことによって、どこにエデンの果実を隠したかを突き止めるのが、アブスターゴ社の研究員であるソフィア・リッキン博士の目的でした。

博士は純粋に、犯罪者などの持つ暴力的な意志をコントロールし、犯罪を減らそうとする、善意の目的のようです。が、アブスターゴ社=テンプル騎士団としてはそんなのが目的では勿論なく、エデンの果実を手に入れ世界をコントロールしようとしている。

主人公は、嫌々ながらも祖先の記憶を追体験していくことにより、徐々にアサシンとしての所作や戦い方を習得し、やがてエデンの果実の居場所を突き止める…。

 

というのが大まかなあらすじなんですが!この前提が説明不足のままにストーリーが進んでゆくので、正直ゲームをやったことのない人が見たら、わけわからんのでは無いかと思われます。私も必死に記憶を思い出して映画に付いていきました。

 

まあ大体の前提は大事ですが瑣末です!重要なのは、この主人公がアニムスによって追体験する祖先の記憶です!

彼が生きていた時代は、キリスト教による国土回復運動真っ最中のスペイン。というわけで、ゲーム1作目の舞台であったエルサレムやダマスカスといったイスラム的な要素がたっぷり残っている時代なわけです。これはファンとしては嬉しい舞台設定です。

ここで登場するのが、フードで容貌を隠したアサシン。これがまたすごい格好良い衣装デザインなんですよね。映画では結構顔が見えちゃってますが…。

この時代では、エデンの果実は当時のスペインの統治者であるスルタンが持っています。エデンの果実を守るために、アサシン教団は敵対するテンプル騎士団に立ち向かう…んですが、どちらかというと少数精鋭な教団は、騎士団に対して多勢に無勢な感が否めません。組織もほぼ壊滅状態、一度は囚われの身になるが、すんでのところで脱出します。

この脱出劇が超絶パルクールなのです!ゲームで自分が行ったような動きを映画でされるのは本当に手に汗握りました。私はこの辺りを見れただけで大満足です笑。

ゲームに出てきたような暗殺手法だったり!イーグルダイブと呼ばれる超高所からのジャンプとか!これは3Dで見るべきだったかなあと思いました。

若干アサシンとしての存在が、アサシンというよりも超人というか、忍者ではなくNINJYAというか、なんだか中国拳法も入り混じっていて、それはアサシンなのか?と思うところもあったり、一部ハリウッド的なバトルのまとめ方だなあ~と思ったりもしましたが。概ね満足なところです。

 

もう一つが、主人公が追体験する『アニムス』が、映画ではオリジナルのデバイスになっていたということ。劇中ではVRのような、ヘッドセットをしてベッドに横たわる簡素なものなのですが、映画のアニムスは巨大でごっつい機械群。腰で支えて頚椎の辺りにコードを接続しアニムスと繋がることで、全身を動かし、自由自在に空間を使いながら記憶を呼び起こしていくのです。

これが面白いな~と思った所。確かに映画で横たわっているだけだと、現代パートがやたら地味になりますもんね。こういう部分にオリジナルの新しい要素が入るのは楽しいです。ただ、腰で全身支えるの無理がある?とは思いました…が。

 

エデンの果実を突き止めた後の展開は、まあ大体予測通りです。奪われたら取り返すのがアサシンということで。結局ゲームも続きモノで、まだ真相が分かっていない部分があるので映画で幕引きするのは無理なところでしょう。思いっきり「俺たちの戦いはこれからだ!」EDでしたが、まあ続きは…出ないかもなあ。

 

ゲームは自分で体験できるから面白いが、映画にしてみると意外とハマらないかもしれない…などと思った作品でした。ストーリーは置いておいて、アサシンという存在やパルクール、美術や技術、スペインの世界観などは最高に良かったです!

久しぶりにゲームをやり直したくなりました。  

アサシン クリード I+II ウェルカムパック【CEROレーティング「Z」】